パッケージデザインに挑戦!Polytope Project 2022 | 第3回活動レポート

Polytope Project IWASAKI 第3回活動では、デザインを「カタチ」にして、たくさんの人に喜んでもらうことを大切にしている、相澤事務所株式会社のキーさん・MOTOさんにご協力いただきました。

学生と子どもたちは、ターゲットや商品名から思い浮かぶイメージを共有したり、色・気持ち・シンボル等に関するキーワードを抽出したりと、パッケージをデザインしていく工程に挑戦しました!

ターゲットが喜んでくれる

デザインを考える

デザインは、自分のために考えるのではなく、ターゲット(相手)に対して、商品の想いや魅力を伝えるために考えます。そこで、まず初めに前回の活動で話し合ったターゲットシチュエーションを振り返りました。

  • 40代の地元の人が、誰かとお茶会をしたいと思ったときに買ってもらいたい
  • 横浜のバラの味?と、興味を持ってくれたヨコハマニアな人に、楽しんでもらいたい
  • 大切な人にお土産を渡すとき、相手も自分も「また食べたいね」と思ってもらいたい

総括:「チョコレートを食べながら、誰かと一緒の時間を楽しんでいる、40代くらいの人」

デザインの進め方を知る

デザインを考え、カタチにしていくためには、工程を知ることが重要です。
相澤事務所のキーさん・MOTOさんからは、実際に仕事で取り組んでいるパッケージデザインの進め方をお話しいただきました。デザインを依頼してくれた人(クライアント)の要望を聞いて、何を大切にしているのか、どんなお客様に届けたいのか、ヒアリングを通してデザインを進めるためのキーワードを抽出し、イメージを固めていきます。

パッケージデザインの事例と

工夫

ここでもターゲットの話が登場します。以前、お二人が手がけた商品のパッケージを例に挙げ、同じ商品でも買ってほしいターゲットの属性によって、色や文字、紙の材質を変えている説明をしていただきました。学生も子どもも「なるほど、だからターゲットとデザインは関係しているんだ!」と、理解を深めていました。

デザインのキーワードを決める

横浜ローズチョコレートを買って欲しいターゲットを思い浮かべながら、デザインのキーワードについて話し合います。3つのカテゴリ(色・気持ち・シンボル)それぞれのキーワードを決めるため、グループに分かれて意見を交わし、付箋に言葉・単語を書いて共有しました。

デザインのキーワードは、学生と子どもたちの総意によって、以下に決まりました。

  • 色:「赤」
  • 気持ち:「大人向け」「幸せ」
  • シンボル:「レンガ」「バラ」「カカオ」「チョコレート」

商品パッケージ、箱の仕様を考える

デザインのキーワードが決まったら、商品パッケージとなる箱の仕様について考えます。
横浜ローズチョコレート6個が収まる箱のサイズや包装方法などの説明を聞いたら、箱のベースカラーや、箱に印字する文字の書体(フォント)、包装紙の種類について、グループに分かれて話し合いました。

箱のベースカラー

箱のベースカラーは、デザインのキーワードを連想させる色を選びます。色のキーワードは「赤」に決まりましたが、色見本サンプルを見ると、赤は赤でも様々な配色パターンがあることがわかります。そこで、“色”とは異なるデザインのキーワード、“気持ち”や“シンボル”に注目して、みんなが納得できる「赤の配色パターン」を決めました。

文字の書体(フォント)

文字の書体は、日本語フォントの代表格「明朝体」と「ゴシック体」の特徴を学ぶところから始まります。そして、ターゲットに与える印象をイメージして、1種類のフォントを選びます。デザインソフトの定番「Illustrator」で様々なフォントを使って商品名“横浜ローズチョコレート”を打ち込み、パソコン画面で書体の印象を見ながら決めました。

包装紙の種類

包装紙は、ターゲットが喜んでくれそうな複数の「紙のサンプル」を比較しながら選びます。紙の見た目や手触りだけでなく、箱に巻くという実用性を考えて、紙の厚さや材質をチェックしながら決めました。

レイアウト案を書き出す

いよいよパッケージデザインの最終工程です。
これまで話し合って決めたデザインのキーワード箱の仕様を思い浮かべながら、パッケージのレイアウト案を用紙に書き出していきます。「商品名」「商品の魅力」「コンセプト」等、どこに、どんな内容を、どれくらいの大きさで表現すべきか、実際に“横浜ローズチョコレート”の商品を受け取るお客様の気持ちになってデザインしました。

学生と子どもたちが描いたレイアウト案の一部をご紹介します。

次回の活動テーマは

「宣伝」

第3回活動では、パッケージデザインの工程に挑戦し、これから販売する商品のイメージが「カタチ」になりました。ここから先は、プロのデザイナーが学生と子どもたちの「想い」を受け継ぎ、実物のパッケージ制作に入っていきます。

次回の活動テーマは「宣伝」です。横浜でお菓子の製造業を営んでいる株式会社ありあけの商品部の方にご協力いただき、商品の宣伝方法や宣伝事例について学びます。学生と子どもたちは、横浜ローズチョコレートを多くの人に届けることを目指し、ターゲットに合わせた宣伝について考えます。どんな発想が飛び出してくるか、今からとても楽しみです!